このブログでは、サラリーマンが副業で起業をするためのノウハウを発信していきます。まずは私自身の経験から、個人事業で経営コンサルタントをやる場合の特徴的な側面(平たく言えば“あるある”)や成功の心構えなどを紹介していきます。今回は、個人で経営コンサルタントをやる「良い面」をお話します。
・上司がいない
脱サラをして独立したら上司がいないので、なんでも自分で決められる。仕事の仕方も経費の使い方も、出張や会食・備品の購入まで全部自分で決めてよい。
出張や備品の購入の必要性を上司に説明して説得する手間がいらないので非常に楽だ。私の場合、独立してからパソコンは(ノートPCを除いて)自作している。もちろんこれは趣味の領域だが、仕事で使うPCは常に最新のハードウエアでサクサク動く。
・顧客を選べる
売上が少ない時期は顧客を選んでいる場合ではないが、ある程度安定してクライアントが得られるようになれば、顧客を選べる場面もある。個人でコンサルタントをする場合、そんなに多くのクライアントは必要ない。多すぎるとサービスの質が落ちてクライアントの信頼を失うことにもなるので、顧客の数は絞ったほうがよい。
理想的には5社くらいのクライアントと長く付き合うのがよい。私の場合、長いクライアントは10年近く続いている。
・いやなヤツとは会わなくてよい
一人でやっているので社内の会議はない。上司もいなければ部下もいないので、だれに相談する必要もない。顧客の中にいやなヤツがいるかもしれないが、客だと思えば我慢もできる。基本的に会いたくない相手に会うことは無くなる。
・出勤がない
自宅の他に立派なオフィスを持っていれば別だが、一人でやっているので仕事場は自宅だ。通勤に無駄な時間を使うことはなくなる。通勤という動作がないと気持ちを切り替えられないという話をきくこともある。そのうち慣れるから心配ない。どうしても出勤したければ、ネクタイを締めて一度玄関の外に出て、会社に出勤するつもりでドアを開けて家に入ればよい。
・いつでも休める
就業時間は自分で決める。いつ休んでも良い。1日中休んでも良い。そのうち自分のリズムができてくる。私の場合は、午前中と夜を仕事の時間にあてて、午後は奥さんの買い物に付き合ったり、雑用をしていた。曜日の使い方でいうと、アメリカでやっていたので日本との時差の関係で、金・土が休みで日-木が営業日という一週間にしていた。
・他人のしりぬぐいをしなくてよい
会社で働いていると誰かと一緒にプロジェクトに取り組んだり、チームで働くことが多い。たいてい他人のミスや能力不足でしりぬぐいをさせられる。一人でやっているとそれがない。自分のミスは自分でカバーするから問題ない。
・在庫なし、償却費なし
経営コンサルタントの良いところは、在庫をもたないところだ。個人経営で自宅をオフィスにしていれば、不動産や設備投資もいらないから償却費もない。この2つのコストがないことで、各段に経営がラクになる。かかる経費は、事務用品、通信費、交通費くらいだ。さらに良いことは、顧客が増えて仕事が増えても、自分の作業時間が増えるだけで、経費はそんなに増えない。つまり、増えた顧客の分はまるまる利益になるということだ。
・稼いだ金は自分のもの(税金は除く)
個人事業主は事業の利益がそのまま個人の所得となる。そこから所得税を支払うので、利益が全部手取りになるワケではないが、所得税を払った残りが手取りと考えてよい。会社にした場合は、利益から法人税を払って、個人の給料からは所得税を払う。個人事業主のほうが仕組みが簡単で分かりやすい。
・納税者としての意識が高まる
私は駐在員として4年間、独立して13年間アメリカに住んで、所得税を払ってきた。特に独立してからは、自分の事業の利益から所得税を払うので、その重税感はサラリーマンの時とは比べ物にならない。おのずと税金の使い方や政治・経済全般について“納税者”の視点で物事を見るようになる。何をいまさらと言われるだろうが、50才を過ぎて新しい世界が見えてきたのも事実だ。